2024年11月16日土曜日

文学フリマ東京39に出店します

こんにちは。藤枝です。

今回は12月1日(日)開催の文学フリマ東京39に出店するぞというお話です。

出店は去年11月のオンライン即売会「紙本祭5」への参加が最後、実地?オフライン?のイベントは去年9月の文フリ大阪以来となります。どちらにしても1年以上のブランクがありますね。今年は今まで何をやっていたかというと、何をやっていたんでしょうか。12月になったら1年の振り返り記事で振り返りたいと思います。

ということで改めまして、

弊サークル「夕暮れガーネット」は12月1日(日)東京ビッグサイトにて開催の文学フリマ39に出店いたします!

ブース番号は【け-35】です! ひらがなのブース番号になるのは今回が初めてな気がします。

そして、大事なことなのでもう一度。今回の会場は今年5月と同じ東京ビッグサイト(東京国際展示場)です。流通センターではないのでお互い気をつけましょう。



今回のおしながきです。見事に既刊のみです。そろそろ再録集その2を作りたいなあと思っていましたが、思っているだけでした。

そして今回のwebカタログはこちら。「気になる!」を押していただいており感激しています。ありがとうございます!

そしてそして、ここから個々の頒布物の紹介が始まります。新しいものから順に並んでいます。


①『キューのエレジー』


文庫判 136ページ 500円
自称SF(舞台は現代)
全文試し読みはこちらから(カクヨムの作品ページに移動します)

〈あらすじ〉
恒樹はある日、異星人の旅行者をホストとして迎えることになる。九洞と名乗るその“ひと”は三年前に消えた後輩と同じ姿だった。暗く垂れ込める夏の物語。

「わたしは天の川銀河ではない、他銀河にある星から来ました」

 タギンガ、と恒樹は口に出した。

「小さくて、これといった特徴もないところです。それでも様々な規模で意見がぶつかります。一つの銀河に何千億もの恒星があり、その何割かに生命が暮らし、いくつもの共同体や宗教があると思えば、多少の意見の違いには鈍感になってきます――よくも悪くもですが。わたしの星でも、星を開くと決まった時はかなり混乱がありましたが、今はなんとかやっています。なので地球もきっと大丈夫だと思います」

「そうだといいですね。本当に」

 頒布物(無配除く)の中では最新作です。ファンタジー中心の弊サークルにあって、発行以来ずっと蕎麦屋のカレー的な人気を放っています。読後感は全然すっきりしていません。

おととしに初版、昨年に少し修正した第2刷をつくった……はずだったのですが、第2刷の入稿の際に間違えて初版のデータを入稿したため、初版にも第2刷にも正誤表をつけました。固有名詞に近い名詞を間違えていたので、どうしても直したかったのです。入稿ミスは去年の藤枝2大ニュースに入りました。入稿だけに。


②『歪樹のスフェン』


文庫判 110ページ 500円
魔法をめぐる優しめファンタジー
全文試し読みはこちらから(カクヨムの作品ページに移動します)

〈あらすじ〉

スフェンの魔力はある出来事を境に歪んでしまった。失意に倒れた彼は旅の魔法使いエリアのもとに身を寄せる。二人が過ごした秋の温かな物語。


 細かく書きつけた紙片をスフェンに渡しかけ、エリアが小さく声をこぼした。紙片に息を一つ吹きかけ、「失礼」と言って改めてよこしてくる。スフェンが受け取ると術が動きだした。どこまでが一文字かも分からぬ羅列が黒い丸に変じた後、細い糸にほどけて見慣れた文字をつくる。書きつけは〈のぞき〉に必要な品の一覧で、スフェンが授業で使ったことのあるものもあれば、植物か動物かさえ分からないものもあった。 

『キューのエレジー』が夏・曇りなら、こちらは秋・雨のち晴れです。安心してお読みいただけると思います。
ちなみに、表紙にはマーメイドという紙を選びました。スケッチブックのようなざらりとした手触りがgoodです。


③『スピラーレ』


文庫判 70ページ 300円
滅び・風・旅の連作ファンタジー

弊サークルが最初につくった本です。穏やかで澄んだ掌編5つを収録。違う時代の違う場所の人々が西洋風の世界をうろうろします。テーマの「滅び」がちょっと不穏です。『歪樹のスフェン』よりはどことなく影があります。

〈収録作品〉
青文字のタイトルはカクヨムにて全編試し読みできます。

 山間の町にやって来たヨアン。深い緑の瞳をもつリッケと出会うが……

 疫病に村を襲われ家族を失ったルーカは、“魔法使い”と呼ばれる隠者の噂を聞いた。

「晩夏の手向け」
 剣士のゾントと楽師のビノエ、兄弟が出会った過去と幻。

「星影の標」
 古に紡がれた聖なる言葉を探し、ミシュカは小さな旅に出る。

「春へゆく風」
 薬を売って旅をするメアリアと先生はサンゲルジュという町に着く。


④『春の夜のステラビナリア』


文庫判 86ページ 300円
ジャンル混ぜこぜ短編集

寄稿させていただいたり投稿サイトや無配に載せたりしたものを集めました。全8編のジャンル内訳は、ファンタジー4・現代2・SF1・旅行記1です。
雰囲気としては切ない感じのお話が多いです。すっきりハッピーなやつはほとんどないです。

〈収録作品〉
青文字のタイトルはカクヨムにて全編試し読みできます。

「ステラと終章」
 現代/冬、先輩と私の届かない物語

「ブラチスラヴァで三時間」
 旅行記
スロヴァキアに行った時の話

「デュアル・ブルー」
 SF百合
戦うヒーローとカフェ店主の話

「遠き歌声」
 ファンタジー
風と喪失

「魔法使いの話」
 ファンタジー
“青百合がいたらそっと逃げるんだよ”

「カシー・ルルーとの燦たる午後」
 ファンタジー
きみは鏡の中で宝石を嚥下する

「ウヴァークの竜の話」
 ファンタジー
竜・靴・怒り

「ロスト」
 現代美術館・鍵・息苦しさ


⑤無料配布『ひづめだより vol.8

A5 4ページ 無料!

見開き短編とサークル情報の載ったペーパーです。今回も家のプリンタでコピー用紙に印刷します。このブログを書いている時点ではまだ完成していません。「本は買わないけど気になるぞ」という方も遠慮なくお持ち帰りください。



イベント当日まであと2週間ですね。ようやく実感がわいてきました。
ちなみに今回は、もろもろのコンディションにもよりますが、16時ごろに早退するかもしれません。当日に在庫の状況とあわせてXでお知らせいたしますね。
X(Twitter)くるっぷでもちょこちょこ発信していくのでよろしくお願いします。