今回は文学フリマ大阪11に出店するぞというお話なのですが、訂正とお詫びから入らせていただきます。
先日の文フリ東京36で配布した『ひづめだより vol.5』、および同イベントの感想記事に「次のイベント参加は11月の『紙本祭5』でーす」と書いたんですが、書いた後に文フリ大阪参加申込→参加が決定したのでまったくの嘘になりました。すみません! 『ひづめだより』だけ見てくださってる方がいたらもう申し訳なさの極みです。
※「紙本祭5」について(8月19日現在)
オンライン即売会「紙本祭5」は、プラットフォームを「PictSQUARE」から「ピクリエ」に、日付を11/3〜4から11/17〜20に変更して開催となりました。弊サークルはピクリエ版のサークル参加申込はまだしていないので、きちんと決まりしだい改めてお知らせします。
ということで……
弊サークルこと夕暮れガーネットは、9/10(日)開催の文学フリマ大阪11@OMMビルに出店します! ブースは【F-11】、つまりファンタジーわんわん。
東京以外のイベントに出るのは初めてです。本やブタを連れて新幹線に乗る。すなわち本もブタも200km/h以上で移動する。エクストリーム点P(pig)ですね。
おしながきはこちら。ブース番号を目立たせてみたほかは、前回の文フリ東京36とほぼ同じです。頒布内容も無配以外は変更なしです。
以下、個々の頒布物の紹介です。webカタログもチェックチェックです。
①『キューのエレジー』
文庫判 136ページ 500円
自称SF(舞台は現代)
全文試し読みはこちらから(カクヨムの作品ページに移動します)
どんより度 ★★★★★
初心者向け度 ★☆☆☆☆
〈あらすじ〉
恒樹はある日、異星人の旅行者をホストとして迎えることになる。九洞と名乗るその“ひと”は三年前に消えた後輩と同じ姿だった。暗く垂れ込める夏の物語。
「わたしは天の川銀河ではない、他銀河にある星から来ました」
タギンガ、と恒樹は口に出した。
「小さくて、これといった特徴もないところです。それでも様々な規模で意見がぶつかります。一つの銀河に何千億もの恒星があり、その何割かに生命が暮らし、いくつもの共同体や宗教があると思えば、多少の意見の違いには鈍感になってきます――よくも悪くもですが。わたしの星でも、星を開くと決まった時はかなり混乱がありましたが、今はなんとかやっています。なので地球もきっと大丈夫だと思います」
「そうだといいですね。本当に」
頒布物(無配除く)の中では最新作で、昨年7〜9月に書いたお話です。弊サークルとしては異色の非ファンタジーで、かつ弊サークル史上最暗です。暗黒とか闇とかではなく、ぼんやりどんよりズーンみたいな感じです。こういうテイストのため、「夕暮れガーネット初心者だけどどれから読めばいい?」という方には別の本をおすすめいたします。たとえば次にあげるやつとか……
②『歪樹のスフェン』
文庫判 110ページ 500円
魔法をめぐる優しめファンタジー
全文試し読みはこちらから(カクヨムの作品ページに移動します)
読後感のよさ ★★★★☆
魔法成分の多さ ★★★★★
〈あらすじ〉
スフェンの魔力はある出来事を境に歪んでしまった。失意に倒れた彼は旅の魔法使いエリアのもとに身を寄せる。二人が過ごした秋の温かな物語。
細かく書きつけた紙片をスフェンに渡しかけ、エリアが小さく声をこぼした。紙片に息を一つ吹きかけ、「失礼」と言って改めてよこしてくる。スフェンが受け取ると術が動きだした。どこまでが一文字かも分からぬ羅列が黒い丸に変じた後、細い糸にほどけて見慣れた文字をつくる。書きつけは〈のぞき〉に必要な品の一覧で、スフェンが授業で使ったことのあるものもあれば、植物か動物かさえ分からないものもあった。
③『スピラーレ』
文庫判 70ページ 300円
滅び・風・旅の連作ファンタジー静けさ ★★★★☆
魔法成分の多さ ★★☆☆☆
穏やかで澄んだ掌編5つを収録しています。違う時代の違う場所の人々が西洋風の世界をうろうろします。テーマの「滅び」がちょっと不穏ですね。『歪樹のスフェン』よりはどことなく影があります。
〈収録作品〉
青文字のタイトルはカクヨムにて全編試し読みできます。
山間の町にやって来たヨアン。深い緑の瞳をもつリッケと出会うが……
疫病に村を襲われ家族を失ったルーカは、“魔法使い”と呼ばれる隠者の噂を聞いた。
「晩夏の手向け」
剣士のゾントと楽師のビノエ、兄弟が出会った過去と幻。
「星影の標」
古に紡がれた聖なる言葉を探し、ミシュカは小さな旅に出る。
「春へゆく風」
薬を売って旅をするメアリアと先生はサンゲルジュという町に着く。
④『春の夜のステラビナリア』
文庫判 86ページ 300円
ジャンル混ぜこぜ短編集
寄稿させていただいたり投稿サイトや無配に載せたりしたものを集めました。ジャンル混ぜこぜと言いながらファンタジーが多めです。
そして発行から4年が過ぎた今になって気づいたんですが、「よかった〜!」みたいな気持ちになれるハッピーなお話がほぼありません。ダークとも言い切れないものの、なんかこうテンションが穏やかです。そういうのを選んで収録したわけではないのですが、なんで? そういうのばっかり書いてるから? そうか。
〈収録作品〉
青文字のタイトルはカクヨムにて全編試し読みできます。
現代/冬、先輩と私の届かない物語
「ブラチスラヴァで三時間」
旅行記/スロヴァキアに行った時の話
「デュアル・ブルー」
SF百合/戦うヒーローとカフェ店主の話
「遠き歌声」
ファンタジー/風と喪失
「魔法使いの話」
ファンタジー/“青百合がいたらそっと逃げるんだよ”
「カシー・ルルーとの燦たる午後」
ファンタジー/きみは鏡の中で宝石を嚥下する
「ウヴァークの竜の話」
ファンタジー/竜・靴・怒り
「ロスト」
現代/美術館・鍵・息苦しさ
⑤無料配布『ひづめだより vol.6』
A5 4ページ 無料!
見開き短編とサークル情報の載ったペーパーです。今回も家のプリンタでコピー用紙に印刷します。短編は今書いてます。「本は買わないけど気になるぞ」という方も遠慮なくお持ち帰りください。
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