2024年12月22日日曜日

手前たちの2024と2025の話

街でサンタさんの帽子をかぶった人がいると思ったら見間違いで人自体いませんでした。1年の振り返りのコーナーです。今年は2024年を振り返ります。よく見たらまだ前方にも2024年があるんですけどね。


【書いたお話】
大正時代風オカルト譚「最期の一葉」

・「みのまわり」Instagram用短編
お題「はがき」「ボール」「絵の具」
合計1,200字

エッセイ「ダイナモ」
文学フリマ東京39にて頒布の『みのまわり vol.6 鞄』に寄稿2,400字

・1ページ小説
お題「トートバッグ」
文学フリマ東京39にて頒布の『みのまわり vol.6 鞄』に寄稿400字

大正時代風ファンタジー「胡蝶と青天」
文学フリマ東京39にて頒布の『みのまわり vol.6 鞄』に寄稿約8,100字

・西洋風ファンタジー「ピナコテークの朝」
文学フリマ東京39用無配『ひづめだより vol.8』に掲載約1,300字


こんな感じです。今年は「みのまわり」率が高い! たくさん書かせていただき、たくさんお世話になりました。ジャンルにしても雰囲気にしても偏らず書いた気がしています。特に、エッセイを書いたのは生まれて初めてかもしれません。Wordデータに「君はエッセイなんだよ」と言い聞かせる気持ちで書きましたが、自信がなかったりなかったりしています。

おととしは企画に参加して3万字以上を1本書き、去年は月に1回コンスタントに300字小説を書きましたが、今年はけっこうのんびりなペースでした。上に載っていないもの(未完成の分など)を合わせても1年で3万字ちょいです。たくさん書くには読む量が足りないなあと思いつつあまり読めませんでした。なので今日(いつ?)は室生犀星を読みました。


【頒布について】
今年は12月1日の文学フリマ東京39に出店しました。(詳しくは感想記事をどうぞ。)
来年は、11月の文学フリマ東京41と、それ以外の何かしらのイベントに出店したいと思っています。5月の文フリ東京40には、タイミングが合えば来場者としてお邪魔する予定です。出店はしませんのでご注意ください。

そして在庫の話が1つ。
ファンタジー連作掌編集『スピラーレ』の在庫が残り10部を切りました。『スピラーレ』は弊会が初めて作成した本です。2016年につくったのでもうすぐ9年が経ちます。増刷の有無については現在検討中です。実はすでに1回増刷しており、作成部数が少なかったわけではないので、もう1度増刷するよりかは次の本をつくろうかなというのが現時点での考えです。
これまでにお買い上げくださった皆さん、ありがとうございました。これからお買い上げくださる皆さん、よろしくお願いいたします。


【来年の予定】
・再録短編集その2をつくる
既刊『春の夜のステラビナリア』と同じポジションの冊子になります。去年も挙げていた予定なので、持ち越したということですね。載せられるお話がたまってきたので、来年こそつくりたいです。

・インプットする
インプットします。長いお話の組み立て方がいまいち分かっていないので、その勉強としても積極的にやりたいです。映画も見たいですね。今年は2本ぐらいしか見てないです。

・短いのを書く
今年よりもちょっと多めに書きたいです。(簡潔)

・長いのも考える
「そろそろまた長いのを書きたいな」という気持ちだけがある段階です。まずは長さに見合った題材や書きたいものを探します。
ちなみにここで言う「長い」は、あまりに幅広いですが3万字〜10万字の想定です。弊会が「長い」と認識しているお話には、頒布中のものだと『歪樹のスフェン』と『キューのエレジー』があります。どちらも本編の字数は3万字台なので、そのくらいは書きたいです。3万字台って、投稿サイトで見かける大賞の基準を見るに、中編(のなかでも短い方)に分類されることが多いみたいです。なので大声で「長いです!」とは言いづらいですが、「弊会の基準では長いです!」とは堂々と言うことにします。

あとですね、今まで長いお話は全文を投稿してから冊子にしているのですが、冊子で初めて全文を公開するスタイルにも挑戦したいなと考えています。(部分的な試し読みはもちろん事前に公開します。)全体が見えないと冊子に手を伸ばしづらいのではという思いもあり、読んでくださる方もこちらもある意味で冒険になりそうですが、宣伝方法など色々試せることはあるなと考えています。


あれやこれや考えていますが、まずは健やかにやっていきたいです。ミは巳年のミ。

2024年12月10日火曜日

文学フリマ東京39感想

シャンシャンシャンシャン(迫り来るクリスマスの音)
こんにちは、藤枝です。
今回は12/1(日)に開催された文学フリマ東京39の感想をぽちぽちと書いていきます。


●開場までのこと
出店する自覚が薄くてぽやぽやとしており、宣伝や準備はいつもと同じかちょっと少なめでした。そして今回は、前日にペンライトを振る用事があったため、その会場近くに泊まって翌日ビッグサイトに直行しました。なので、在庫や什器を入れたスーツケースには、歯ブラシや着替えも紛れていたのでした。同じ週末だと気づかず予定を入れた結果のアクロバティックな行程です。もうしません。しっかりしてください。

早めにビッグサイトに着いたところ、サークル入場開始も前倒しで始まっていたので、ブースにするっと到着できました。いつもよりのんびりなペースで設営したのがこちら。


今回は無配を立てずに直置きしました。これはスーツケースに空きがなくてスタンドがメンバー落ちしたからです。あと、上段2冊の値札を前より高めなところに貼りました。そのほかは変わりなしです。ブタもいます。


●頒布とかのこと
先述のとおり準備でぽやついたものの、ありがたいことに数の上ではいつもと大差なしでした。もしかしていつもどおりの宣伝方法がある程度効果的なんでしょうか(謎の自信)。

今回も蕎麦屋のカレーこと『キューのエレジー』が1番人気でした。強い! 2番手以降は毎回僅差で入れ替わるので面白いです。長い目で見るとまんべんなく旅立っているので嬉しいです。

また、ブースで見本誌を複数手に取ってくださる方がいつもより多かった気がします。ありがたい話です。あと、来てくださった方とのコミュニケーションも多かった気もします。こちらからちょろっと話しかけたこともあれば、相手のかたから話してくださることもありました。お話を伺うに、試し読みコーナーから来てくださったり、表紙に惹かれて足を止めてくださったり、『キューのエレジー』の「暗い」という紹介に惹かれてくださったりと様々でした。参考にさせていただきたいこともたくさんありました。ありがとうございました!

お買い物は最小限になりましたが、気になっていたものをゲットできたのでよかったです。会場をひと回りしてみたかったものの、体力との兼ね合いもあり今回はやめておきました。というか1周するのに何分かかるんだ…? 去年の文フリ大阪で1時間弱かかったが…? あちこち回れないのもブースを留守にしてしまうのももったいないですね。ひとりサークルにとっては難しい話です。


●今後のこと
次の出店は来年11月23日の文学フリマ東京41を予定しています。申込は来年4月からだそうなので、忘れないようにします。ちなみに会場はビッグサイトの南1-4ホールだそうです。ホール数増えてませんか?
また、それ以外にも何かしらの販売イベントに参加したいなとぼんやり思っています。

今回頒布した冊子4種類はBOOTHで通販をおこなっています。次のイベントまで待てない方はのぞいてみてください。

そして、ぼちぼち次の冊子を作ろうかなと考えています。ポジションとしては『春の夜のステラビナリア』に続く再録短編集です。頒布物の種類が増えるのでブースのレイアウトや什器を見直そうかなとか、そろそろテーブルクロスを替えようかなとかとも考えています。

最後になりましたが、ブースに来てくださった皆さん、運営スタッフ・ボランティアの皆さん、ありがとうございました!

2024年11月16日土曜日

文学フリマ東京39に出店します

こんにちは。藤枝です。

今回は12月1日(日)開催の文学フリマ東京39に出店するぞというお話です。

出店は去年11月のオンライン即売会「紙本祭5」への参加が最後、実地?オフライン?のイベントは去年9月の文フリ大阪以来となります。どちらにしても1年以上のブランクがありますね。今年は今まで何をやっていたかというと、何をやっていたんでしょうか。12月になったら1年の振り返り記事で振り返りたいと思います。

ということで改めまして、

弊サークル「夕暮れガーネット」は12月1日(日)東京ビッグサイトにて開催の文学フリマ39に出店いたします!

ブース番号は【け-35】です! ひらがなのブース番号になるのは今回が初めてな気がします。

そして、大事なことなのでもう一度。今回の会場は今年5月と同じ東京ビッグサイト(東京国際展示場)です。流通センターではないのでお互い気をつけましょう。



今回のおしながきです。見事に既刊のみです。そろそろ再録集その2を作りたいなあと思っていましたが、思っているだけでした。

そして今回のwebカタログはこちら。「気になる!」を押していただいており感激しています。ありがとうございます!

そしてそして、ここから個々の頒布物の紹介が始まります。新しいものから順に並んでいます。


①『キューのエレジー』


文庫判 136ページ 500円
自称SF(舞台は現代)
全文試し読みはこちらから(カクヨムの作品ページに移動します)

〈あらすじ〉
恒樹はある日、異星人の旅行者をホストとして迎えることになる。九洞と名乗るその“ひと”は三年前に消えた後輩と同じ姿だった。暗く垂れ込める夏の物語。

「わたしは天の川銀河ではない、他銀河にある星から来ました」

 タギンガ、と恒樹は口に出した。

「小さくて、これといった特徴もないところです。それでも様々な規模で意見がぶつかります。一つの銀河に何千億もの恒星があり、その何割かに生命が暮らし、いくつもの共同体や宗教があると思えば、多少の意見の違いには鈍感になってきます――よくも悪くもですが。わたしの星でも、星を開くと決まった時はかなり混乱がありましたが、今はなんとかやっています。なので地球もきっと大丈夫だと思います」

「そうだといいですね。本当に」

 頒布物(無配除く)の中では最新作です。ファンタジー中心の弊サークルにあって、発行以来ずっと蕎麦屋のカレー的な人気を放っています。読後感は全然すっきりしていません。

おととしに初版、昨年に少し修正した第2刷をつくった……はずだったのですが、第2刷の入稿の際に間違えて初版のデータを入稿したため、初版にも第2刷にも正誤表をつけました。固有名詞に近い名詞を間違えていたので、どうしても直したかったのです。入稿ミスは去年の藤枝2大ニュースに入りました。入稿だけに。


②『歪樹のスフェン』


文庫判 110ページ 500円
魔法をめぐる優しめファンタジー
全文試し読みはこちらから(カクヨムの作品ページに移動します)

〈あらすじ〉

スフェンの魔力はある出来事を境に歪んでしまった。失意に倒れた彼は旅の魔法使いエリアのもとに身を寄せる。二人が過ごした秋の温かな物語。


 細かく書きつけた紙片をスフェンに渡しかけ、エリアが小さく声をこぼした。紙片に息を一つ吹きかけ、「失礼」と言って改めてよこしてくる。スフェンが受け取ると術が動きだした。どこまでが一文字かも分からぬ羅列が黒い丸に変じた後、細い糸にほどけて見慣れた文字をつくる。書きつけは〈のぞき〉に必要な品の一覧で、スフェンが授業で使ったことのあるものもあれば、植物か動物かさえ分からないものもあった。 

『キューのエレジー』が夏・曇りなら、こちらは秋・雨のち晴れです。安心してお読みいただけると思います。
ちなみに、表紙にはマーメイドという紙を選びました。スケッチブックのようなざらりとした手触りがgoodです。


③『スピラーレ』


文庫判 70ページ 300円
滅び・風・旅の連作ファンタジー

弊サークルが最初につくった本です。穏やかで澄んだ掌編5つを収録。違う時代の違う場所の人々が西洋風の世界をうろうろします。テーマの「滅び」がちょっと不穏です。『歪樹のスフェン』よりはどことなく影があります。

〈収録作品〉
青文字のタイトルはカクヨムにて全編試し読みできます。

 山間の町にやって来たヨアン。深い緑の瞳をもつリッケと出会うが……

 疫病に村を襲われ家族を失ったルーカは、“魔法使い”と呼ばれる隠者の噂を聞いた。

「晩夏の手向け」
 剣士のゾントと楽師のビノエ、兄弟が出会った過去と幻。

「星影の標」
 古に紡がれた聖なる言葉を探し、ミシュカは小さな旅に出る。

「春へゆく風」
 薬を売って旅をするメアリアと先生はサンゲルジュという町に着く。


④『春の夜のステラビナリア』


文庫判 86ページ 300円
ジャンル混ぜこぜ短編集

寄稿させていただいたり投稿サイトや無配に載せたりしたものを集めました。全8編のジャンル内訳は、ファンタジー4・現代2・SF1・旅行記1です。
雰囲気としては切ない感じのお話が多いです。すっきりハッピーなやつはほとんどないです。

〈収録作品〉
青文字のタイトルはカクヨムにて全編試し読みできます。

「ステラと終章」
 現代/冬、先輩と私の届かない物語

「ブラチスラヴァで三時間」
 旅行記
スロヴァキアに行った時の話

「デュアル・ブルー」
 SF百合
戦うヒーローとカフェ店主の話

「遠き歌声」
 ファンタジー
風と喪失

「魔法使いの話」
 ファンタジー
“青百合がいたらそっと逃げるんだよ”

「カシー・ルルーとの燦たる午後」
 ファンタジー
きみは鏡の中で宝石を嚥下する

「ウヴァークの竜の話」
 ファンタジー
竜・靴・怒り

「ロスト」
 現代美術館・鍵・息苦しさ


⑤無料配布『ひづめだより vol.8

A5 4ページ 無料!

見開き短編とサークル情報の載ったペーパーです。今回も家のプリンタでコピー用紙に印刷します。このブログを書いている時点ではまだ完成していません。「本は買わないけど気になるぞ」という方も遠慮なくお持ち帰りください。



イベント当日まであと2週間ですね。ようやく実感がわいてきました。
ちなみに今回は、もろもろのコンディションにもよりますが、16時ごろに早退するかもしれません。当日に在庫の状況とあわせてXでお知らせいたしますね。
X(Twitter)くるっぷでもちょこちょこ発信していくのでよろしくお願いします。